秋の紫(ゆかり)の花咲きて
オリジナル書架にある平安時代小説『花と』から桔梗と柚葉です。ええ、こっちにも柚葉がいるみたいです。あんまり気にしないでください。こっちの柚葉はごくフツーに人間です(笑)
フォトショップで初めて塗った平安装束のため、いま見るとあちこちぎこちなくてイヤですねぇ。桔梗のイラストを順々に見ていくと、その進歩のほどが見て取れます(爆)。
JPEG変換したら、見事に赤が潰れました。緋袴と単の汚いこと(汗)
和歌は古今和歌集より。原歌の『折る花』の箇所を『居る花』に変えてあります。時しもわかぬとは、季節に関係ない、という意味です。早い話が、あたしはいつでもあなたのためにいるんだからね !? という歌です。なんかこれも微妙に絵に合ってないな(笑)
服装解説は下に別に設けてます。
えっと、一応桔梗の着ているのは、小袖三枚に緋袴、単(ひとえ)と竜胆の五つ衣……と思ったんですが、五つ衣は袿(うちき)を五領重ねた上にさらに小袿(こうちぎ)なり表着(うわぎ)なり羽織ります。つまり単を入れて最低でも7枚になるはずなんですが……ひの、ふの、6枚しか着てません(^^;
というわけで、桔梗が着ているのは、小袖三枚、緋袴、紅の単に薄青、青、薄紫、紫の袿、そして濃紫に唐草地紋の小袿となります。外に出るときって壺装束なんだろうけど、ここはビジュアル重視で、そのまま。
しかし、ナゾなのは柚葉の衵(あこめ)。紅葉っぽい取り合わせにしたつもりなんですが。国語便覧に黄紅葉という重ね色目(表黄色で裏蘇芳)があったので一番上に着ているのをそれにしたんですが、そんな重ね色目は便覧以外のどこにも見あたらない(汗)。←最近見つけました。鎌倉時代末期に成立した『雁衣鈔』に載っている色目のようです。文様は藤立涌(ふじたてわく)。
その下は松重ねか虫青ということで。祝い事と男性の色目だから柚葉が着ていいのか微妙なところ。その下は紅の単、袴は未婚女性の濃色です。この立ち位置では見えませんが、小袖も着ているはず(笑)