Ria and Yuzuha's story:Third birthday【Ultra soul】 マラード編〔3〕
アランタイズ家当主は名をノエリアという。
名前だけ聞くと、ややもすると女性と間違えてしまいそうだが、れっきとした男性だ。
しかも名前とは逆に、長身で大柄な体躯の眼光鋭い偉丈夫で、実物を目の前にして誰も女性と間違えることは有り得ないだろう外見の持ち主である。
もともとマラードは小国なので、公王に仕える臣下も領主もその数は少ない。国土が狭いので当たり前ともいえる。
アランタイズ家はその数少ないマラードの家臣団のなかで、筆頭ともいえる存在だった。
主君であるマラード公家とも血が近く、現公主とは従兄の関係にあるノエリアも、リーデットやアセルスに似た赤っぽい髪の持ち主である。
しかし同じ赤っぽさとは言っても、こちらは赤すぎて逆に黒を連想させる色――たとえるなら黒薔薇の色で、皮肉癖と冷笑癖も相まって、何やら近づきがたい猛禽めいた印象すら与える。
ひたすら線の細いリーデットとは大違いだ。
リーデットにひきあわされて対面したイルニーフェは、なかば呆れたように自分の伴侶と筆頭侯爵を見比べた。
「失礼ながら―――とても従兄弟同士には見えないわ」
「よくいわれるよ」
リーデットが苦笑して、二つ年長の従兄であるノエリアに椅子をすすめた。すすめられたほうも愛想良く笑って腰を降ろし、婚儀に出席しなかった非礼を二人に詫びた。
イルニーフェもイルニーフェで、内心の棘を隠して初対面の挨拶をすると、婚儀のときのアランタイズ名代の丁重な祝辞を誉めた。
自分が気の短い性分で、さらに言うならかなりの潔癖性であることもよく承知しているイルニーフェだが、いざとなったらこれくらいの腹芸はできる。
これもすべて侍従長として仕えてきたアメリア王女を見て、習い覚えたことだった。あの王女は朗らかに笑う、至っておおらかな気性のように見えて、その実、たわめた柳のようなしたたかな一面も持っていた。
新公妃から自分はちゃんとそっちが寄越した名代を覚えている、と暗に告げられたノエリアの表情が、わずかではあるがおもしろそうなものに変わった。
彼はちらりと従弟であるリーデットのほうを見たが、彼が知らん顔でお茶を飲んでいるのを目にして、ますますおもしろそうに笑う。
「なるほど。セイルーン王家に御養女として入られた方は、人の顔を覚えるのが得意と見えますな。名代として寄越した私がいうのもなんですが、私も時々あの者の顔を思い出すのに苦労いたします」
「ならば、さぞ使い勝手がいいでしょうね」
「おや。どうしてそんなことを思われます?」
物騒な笑みを浮かべて、イルニーフェはわざとはぐらかした。
「相手の記憶に残らないなんて、実に便利じゃございません?」
ますますノエリアが楽しそうな表情になった。
リーデットは隣りで二人の会話を聞きながら、ひたすら苦笑している。
こういう会話になるだろうことは、ノエリアがイルニーフェに会いたいと言った時点で想像がついていたので、やんわりと話の矛先をそらせる気も起きない。
何せこの筆頭侯爵は、自分が仕える君主を採点する癖がある。それによって自分が頭を下げて仕えるに値する相手かどうかを判断するという、このうえもなくタチが悪い臣下だった。さらにタチが悪いことに、筆頭公爵という立場にいるものだから、彼が右を向けば他の家臣達も右を向く。公家としては、少なくとも彼が当主でいる間は、常に彼の忠誠に値する王を輩出しなければならないわけである。
採点の結果、リーデット自身はぎりぎり及第点で、姉のアセルスはかなりどうしようもなく落第点らしい。
今回のこの茶席には新たに迎えられた公妃――言い換えれば、新しい主人の採点をするために赴いている。
これを切り抜けるだけの才覚を、彼は彼女に期待してもいいはずだった。
果たして、イルニーフェは合格点をもらえたようだった。
アランタイズ侯爵はさっきまでとは打って変わった態度で、悠々と椅子にもたれかかった。
「従弟殿にしては面白い花嫁を迎えたものだ。あの愚姉に続いて、またもむちゃくちゃな縁談を持ち出したと聞いたときには、いっそ一家ごと粛正しようかと思ったが」
おそろしく物騒なことを笑って口に出す。
一瞬、反駁しようとしたイルニーフェは思い直して口をつぐみ、隣りのリーデットを見た。
彼のほうは、従兄の物言いに慣れているらしく、苦笑して首を傾げている。
「むちゃくちゃな縁談って、相手は仮にも君の兄上だろうに」
「あんな柔弱者、実の兄でもなんでもないわ」
話は歓談へと移りかけていたが、聞き捨てならないものを聞いたイルニーフェは、慌ててリーデットを問いただした。
「ちょっと待ってちょうだい。たしかアセルス公女は、結婚を許されなくて駆け落ちしたっていう話を聞いているんだけど」
「そうだよ」
あっさり肯定したリーデットに続いて、正面に座るノエリアが苦々しくうなずいた。
「相手は恥ずかしながら我が愚兄です」
「それなら何も駆け落ちする必要はないのではなくて? 公家の姫と筆頭侯爵の跡取りの結婚でしょう? お互いにいとこ同士だから近親婚というはばかりがあるとはいえ、それほど変な縁談でもないじゃない」
「それは兄が真面目に侯爵家を継いでいたならの話です」
苦虫を噛み潰したような顔で、次男でありながら当主に立ったノエリアはそう言った。
次の言葉は、まさに立て板に水のようだった。
「従弟殿、妃殿下におかれましては耳が痛いことと存じますが、こういった王侯貴族間の結婚は家と家との結びつきを作るのと跡取りを設けるのが最大の目的でありまして、相手の意志は二の次三の継ぎになるのが当たり前です。どこかの大国の王女殿下に至っては跡取り問題はともかく、前者の目的を全く無視してどこの馬の骨とも知れぬ婿君をお迎えになり、それでも万事そつなくこなしておられるようですが普通は違います。あれはあくまでも非常の措置であって、通常のことではありません。アセルス殿下におきましては継承権の優位が弟にある以上、厳選した家臣のもとに降嫁なさって公家と家臣の橋渡し役を務めるのが公家の女性の義務というものです。そこをあの従姉殿は、まあ相手の素性がはっきりしているという点では主国の王女殿下よりはマシかもしれませんが、よりによって毒にも薬にもならぬどころかそれ以下の勘当された者を相手に選ぶとは常軌を逸してます」
言葉遣いだけは丁寧だが、言ってることは全然違う。
先程の苦虫を噛み潰したような表情とは打って変わって、冷笑しながら楽しそうにいうのが、また怖い。
イルニーフェは思わず柳眉を逆立てたが、リーデットはさらりとうなずいた。
「うん。耳が痛いね。でも痛いだけだから」
ノエリアは呆れたように首をふった。癖のある短髪が軽く揺れる。重たげな色に反して、見かけよりは軽いらしい。
「俺の従弟殿はこれだからわからん。女装が似合いそうな顔をしているくせに、実に性格が悪い」
「女装は余計だよ」
どうやら顔を合わせるたびに、くり返されていることのようだった。
このやりとりに半ば頭痛を覚えながら、イルニーフェは相手に確認をとった。
「つまり、アセルス公女はすでに勘当されている従弟との結婚を望み、当然それが許されるはずもなくて駆け落ちしたということなのかしら」
「まさしくその通りです。兄も兄でして、実に女性の趣味が悪い。俺なら間違ってもあんな鉄火姫は相手にせんのですが」
セイルーンもセイルーンだと思ったが、どうやらこの公国も公国で、退屈しそうにない人物が顔を揃えているらしかった。
「ところで、その兄君がどうして勘当されたのかを聞くのは非礼にあたるのかしら」
相手は意外そうな顔になった。
「おや。知らんのですか」
イルニーフェも意外そうな顔でノエリアを見返した。
「外から嫁いできた人間が、内輪の事情まで知っているわけがないでしょう」
「内輪も何も、アセルスの城下にある家をご覧になったら理由は一目瞭然です。我が従弟殿は何も話していないのですか」
「ああ、忘れてた。てっきりアメリアから聞いたのかと」
実にのんびりとリーデットがそう言ったため、イルニーフェはこめかみに指をあてた。
「そういうことは忘れないほうがいいと思うわ。聞けば、アメリア王女に前妃殿下が亡くなったことも言い忘れていたんですって?」
「それは実に同感だ。君主に健忘症の気があるのは、仕える臣下としては実に情けないことだからな」
嬉々としてノエリアがイルニーフェに便乗した。
会ったばかりだというのに、早々に同盟を組んだらしい。リーデットとしては敵にまわしたくない同盟である。
「これから気をつけるよ。それで、姉さんの旦那さんのオルロアさんだけど、菓子職人なんだ」
たっぷり沈黙したあとで、イルニーフェは聞き返した。
「………なんですって?」
「菓子職人。巴旦杏の粉と砂糖を練って作る細工菓子が得意だって聞くよ」
「悪い冗談だ。侯爵家の総領が砂糖やクリームと戯れているなぞ、とても他人には聞かせられん」
イルニーフェは慎重に確認をとった。
「あのアセルス公女の配偶者は、町のお菓子屋さんだということ?」
「そうだよ」
イルニーフェは再び頭痛を覚えた。
以前から理解しがたい人物だと思っていた公女だが、これは極めつけだ。
何より、あの武術に長け、颯爽とした男装のアセルスを見ていると、その夫が菓子職人だとは思いがたい。
しかし、その菓子職人になったオルロアという人物もすごい。小国とはいえ、主君に重用されている家柄の跡取りに生まれながら、菓子職人を志して実現させているあたり、大人物なのか、ただの馬鹿なのか………。まあ大国セイルーンのほうにも、二十六公爵家筆頭の地位を放棄してまで王宮内に土地を買った、正気とも思えない貴族がいることはいるのだが………。
会ってからまだ短い時間しか経っていないが、目の前に座っているノエリアという人物を判断した結果、非常に伝統と慣習と、高貴なる者の義務を重んじる毅然とした人柄だと思われる。
菓子職人になった兄や駆け落ちしたアセルスとは、とことん対極に位置する人物だった。
イルニーフェには、アセルスもいま話に聞いたオルロアも、型破りだがそこまで罵られる人物であるとは思えないが、ノエリアにしてみれば言語道断なのだろう。
これでよく平民の正妃に合格点をくれたものである。
不思議に思ったイルニーフェが率直にそのことを問いただすと、ノエリアはむしろ面白がるような表情になって答えた。
「おや。妃殿下は臣めの評価をお気になさると」
「あまりふざけないでもらいたいわね。話を聞く限りではアセルス公女と同列に置かれてこきおろされてもおかしくないと思っただけよ」
ため息混じりのイルニーフェの言葉に、ノエリアは物騒な笑みを浮かべた。
「まがりなりにもアセルスは従姉であり義理の姉にもなるわけだから、けしからん言語道断だとは思っていても認めないわけにはいかん。養女であって王位継承権も持たない妃殿下とは同列におけませんぞ。あまり思い上がってはいけませんな」
そのわりにはアセルスは呼び捨てで、イルニーフェに対しては敬語である。
あからさまな挑発に、イルニーフェの漆黒の瞳が鋭くきらめいた。
「そちらこそ、あまり歯に衣着せぬ物言いもどうかと思うわ。こちらこそセイルーンの王女だなんて自覚はあいにく持ち合わせていないの。アメリア王女の意図はともかく、あたし自身がセイルーンの威光を着ているように見えるのなら、そちらの鑑定眼にこそ曇りが生じているのではなくて?」
突き出された会話の矛先を受け流すように、ノエリアは先ほどとは違う種類の笑みを浮かべた。十以上も年下の小娘との会話を、純粋におもしろがって楽しんでいるらしい。
「我が兄に続いて、従弟殿の女性の趣味もよくわからん。考えれば前妃殿下も評判の烈婦だった。もしや公家の血をひくなかで、まともな嗜好は俺ひとりなのではないか? 何を思ってこんな扱いづらいのをわざわざ口説き落として妻に請うのやら」
アランタイズ侯爵は思いだしたように香茶を飲んだ。
「だからこそ、こんなのがセイルーンからきた目付役だと考えることは困難なわけだが」
ようやっと本音が出たらしいが、イルニーフェは止まらなかった。
「当たり前でしょう? それどころか侍従長を引き抜いてきたのだから面白いくらいにその逆だわ」
「ほう。それでは妃殿下は主国の情報を我らに漏らしてくださるのですかな」
ノエリアを見据えて、イルニーフェは微笑した。
「冗談ではないわね。それこそ毒にも薬にもならない情報を知ってどうするというのかしら。マラードにとってセイルーンの庇護はいまのところ必要なものでしょう。自分から相手の疑いを買うのはあまり利口とは言えないわね。だからあたしの肩書きは『侍従長』でなく、『セイルーン王女』で嫁いできたのでしょう? 執務の内容を知っている侍従長が嫁すのはまずいけれど、王女が降嫁するのは至極一般的なことですものね。こういう建前はあたしとしては馬鹿馬鹿しい限りだけれど、一般的には大事なことでしょう」
ノエリアは実に愉快そうに笑って、興がのってきたのか両手をこすりあわせた。
「可愛らしい見た目とは逆で、非常におもしろい方だ。ところで、いまのところセイルーンの庇護が必要だと言われたわけが、もしそうでなくなった場合、妃殿下はどうされます?」
「あたしはもともと、セイルーンとは何の縁もゆかりもなかった平民よ。恩はあっても義理はないの。その覚悟がなかったら、あたしはリーデの求婚を受け入れたりはしないわ」
「そう見受けたからこそ、俺は合格点を出しました」
すました口調でそう言うと彼は椅子の肘掛けに肘をつき、顎をその手にのせてイルニーフェを見た。
少し斜にかまえた、流し見るような目だ。
仕草も洗練されていて、文句なしに土台もいいので、これは宮廷のご婦人方にさぞかし騒がれるだろうと、視線を受けとめたイルニーフェは他人事のように思う。
その見目のいい筆頭公爵は、イタズラをしかける子どものような顔をして、告げた。
「―――ので、妃殿下にはオリハルコン鉱脈の位置をお教えいたします」
イルニーフェは何を言われたのかわからなかった。
しかし自失は一瞬のことで、とてつもない速度で言われたことを頭の中で検討し、結論を出すと、彼女は思いきり隣りの夫を睨みつけた。
もともと険のある目つきだが、いまはそれ以上にまなじりがつりあがっている。
「ひっかけたわね」
「否定はしないよ」
「誰が何と言おうと、あなたの性格の悪さは否定できるものではないわよ」
この結婚したばかりの相手は、従兄と謀って彼女の試験を実施したのである。
イルニーフェがノエリアの眼鏡にかなわず、彼が否といえば、鉱脈のことは秘されたままで、たとえ公妃であっても教えないことになっていたに違いない。
ノエリアが喉を鳴らして笑う。
「なるほど。妃殿下はご自分の伴侶の性格を正しく理解されているわけだ。結構なことです。見たとおり、我が従弟殿は実に性格が悪い」
「ひどいな。君ほどじゃない」
心外そうに顔をしかめたリーデットをまだ睨みつけたまま、イルニーフェは唸った。
「なるほど。それでセイルーンと属国なのね」
アメリアの執務を手伝っている間に知ったことだが、実はセイルーンはあれほど広大な国土を有しているにもかかわらず、全くオリハルコンの鉱脈が存在しないのである。
もともと極端に産出量が少ない稀少鉱物なだけに、鉱脈がないのもおかしな話ではないのだが、それこそ鉱脈の痕跡すらない。自国産出量は過去も現在もまったくのゼロなのである。
だからこそ鉱脈のあるマラードと、主国属国の関係が成立しているに違いない。
オリハルコン鉱脈は所有していれば莫大な利益を生むが、それだけに他国から目を付けられる危険な代物でもある。
それこそマラードのような小国が所有しているのは、懐に侵略戦争の火種を抱えこんでいるようなものだ。
戦禍を避けるための大国の後ろ盾と、セイルーンで産出されないオリハルコン。
まさに互いの需要と供給がぴったり一致しての主従関係だ。
ノエリアはイルニーフェの言を聞いて、逆に不思議そうな顔をした。
「今更いうのもなんだが………よくセイルーンは貴女を手放したものですな」
「それは僕の粘り勝ち」
何喰わぬ顔でリーデットが答え、ノエリアは呆れたような顔で自分が仕える年下の主を見やった。
「従弟殿に女性を口説く才能があったとは意外だ。俺は常日頃から従弟殿の要領の悪さに呆れていたのだが」
「そういう君は要領がよすぎると思うけれどね。ミラーゼ嬢はよく我慢なさっているよ」
「何を言う。あれは俺のことをよくわかっている」
ノエリアは真顔で堂々とのろけてみせた。リーデットが閉口したような顔をする。
イルニーフェは事前に知らされたアランタイズ家の情報を脳裏から引き出していた。
たしか昨年、当主はレベロ家から奥方を迎えていたはずだ。その奥方の名前がミラーゼということか。
「リーデに劣らず、あなたも結婚が遅いのではないかしら?」
イルニーフェがからかうようにそう言うと、ノエリアは不適な笑みを浮かべた。
「妃殿下の伴侶とは違って、俺の場合は選びきれなかっただけです」
「聞いたら目を回すからやめたほうがいいよ」
なるほど。イルニーフェが抱いた、さぞもてるだろうという印象は間違っていなかったらしい。
リーデの言葉を笑いながら聞き流し、ノエリアは辞去の挨拶を述べて立ちあがった。見送るためにイルニーフェも立ちあがると、彼は臣下として、うやうやしく騎士の礼をとった。
「大公殿下、妃殿下に幸あらんことを」
イルニーフェの手の甲に口づけすると、軽い口調でノエリアは続けた。
「そのうち寝所に忍んできた時には追い返さんでくださいよ」
「そんなことしたら、たとえ従兄殿でも手袋を投げるよ」
自分の冗談に即座にそう返答した主君を、寝起きに鼻面をはたかれた猫のような顔で筆頭侯爵が見やる。驚いたのと、呆気にとられたのとが綺麗に混ざった表情だった。
「手袋?」
何のことかわからず、イルニーフェが怪訝な顔でそう呟くと、唖然としていたノエリアが弾けたように爆笑しはじめた。
そして年下の君主の肩をばんばんと叩くと、そのまま大笑いしながら部屋を辞していく。
「結構、結構。よろしゅうやんなさい、従弟殿」
手袋を投げつけるのは、貴族の間での決闘の申しこみ―――早い話が果たし状だとイルニーフェが知ったのは、それからだいぶあとの話である。