〈適当な用語解説〉(あくまで雰囲気をつかむためのものです)
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長押……なげし。柱と柱の間にある段のこと。寝殿造りは部屋の中央にある母屋から廂の間、簀子縁と、外側にかけて一段ずつ低くなっているピラミッド構造なので、段に肘をついてよっかかったりできたのです。
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楓紅葉(五つ衣)……かえでもみじ。単も加えて下から順に、
蘇芳、紅、山吹、黄、薄青、薄青と重ねる。
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楓紅葉(表と裏)……
表薄青。裏朽葉。
しかし、
絵にすると見事に裏地の朽葉色は隠れてしまいました(^^;)
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細長……ほそなが。説明しづらいです。裳と唐衣を合体させたような、貴族の姫君たちのおしゃれ着です。ジャパネスクで由良姫及び煌姫が、源氏物語で女三宮が着てます。
絵を参照。
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大殿油……おおとなぶら。殿中で用いられた油のともしび。灯台や手燭、灯籠や紙燭と何が違うのかというとよくわかりませんが(待て)。枕草子から考えるだに、皿に油を入れて燈芯を入れたもののことを言うんじゃないでしょうかね。
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侍従局……香澄の仕事場、のはず。ついでに言うならジャパネスクの融の役職もこれ。ここらへんは詳しいことがよくわかりません(嘆息)。そもそも侍従の仕事自体が蔵人にとられているのでどんな仕事していたのかもナゾ。枕草子で籐侍従がからかわれているところを見ると、たいした役職でもあるまい(笑)
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殿上人……でんじょうびと。天皇が暮らす清涼殿にある殿上の間にあがる資格を持っている人。五位から上の位を持っていることが最低条件。一種のステータスだった。もちろん、天皇が清涼殿で猫を飼っていた場合、その猫も位をたまわって殿上人になる(笑)
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東宮大夫……とうぐうだいぶ。東宮の側まわりの事務などを担当する東宮坊の長官。ここでは桐耶のお兄さんがそうです。